【HW】再々検証・PCI-Expressのリンク速度とGPUの処理能力の変化について 
昔にも似たようなことをやったので、前からこのブログを見てる人はなぜまた同じようなことを?と思うかもしれないですが、気になったことがあったのでまた検証してみました。今回は自分が気になったので調べた結果、というのがかなり強いので、いまさら役に立つかどうかは分からない上に冗長です。


そもそも何でこんなことをしようと思ったのかというと、サブサブマシンで使っていたMSIのP35-EFINITYでマルチモニタを構築するために使っていたx16を削ってx1にしたGeforce8400GSがやっぱり7のエアロを有効にするともたつくので、これを快適だと思えるレベルにするにはどの程度能力があればいいのかという点を調べるために始めたのです。

特に、1920*1200の画面を複数枚出していたり、リモートデスクトップを開いていると (特にRDP上でエアロを有効にしてる場合)パフォーマンスの低下が結構あります。
あと、この文章書いていて気がついたのですがFoobar2000などのスペアナを表示していてもなぜか重くなります。1680*1050のディスプレイ1枚のみしか出していないときはそれ程ひどい遅延はなかったのですが。

そしてついでだから前回検証しなかったPCI-Express Gen1とGen2でどの程度違うのかというのも検証してみました。実に2年半越しの再検証です。そろそろGen3が出ますが。

まあ、エアロの問題は前回のエントリにあるようにx16を2本持っているNF608iが手に入ったのでx16のGF9400とGF7600GTを使用することによって解決したのですが。

検証方法はグラボの端子をマスキングするという原始的な方法を使用してリンク速度を落とし、その状態で3Dmark06をまわし、どの程度のスコアが出るか測定します。
ベンチが終わったらエアロを一通りいじってみて反応を見ます。




ちなみにマスクの方法はこうです。当たり前ですが真似するときは自己責任でやってください。下手すると燃えるかもしれないですが燃えたとしても僕は知りません、




以前使ったので画像は残っていたのですが、元ページへのリンクが見つからなかったので知ってる人がいたら教えてください

構成 1 P45チップ@Gen2
M/B Biostar TP I45
CPU E5400@3.7GHz
mem Umax Pulser 4GB@900MHz
GPU leadtek Winfast PX8800GT(G92チップ版Gen2対応GF8800GT)
OS Win7x64
電源 Zippy P2G-6510P 510W




経験的に、CPUの速度を上げたほうがグラボの速度も上がり、PCI-Expressの帯域を有効に使えるのでCPUはOCしています。

ちなみに、この構成でGF8400@x1を動かすとこんな速度になります。GF8400はGen1までの対応なのでどの板にさしても変わらないです。





これだとさすがにエアロは遅いというかもたつきが気になります。というかWin7から「グラフィックのパフォーマンスが低下してるのでエアロ切ることをお勧めします」といわれます。まあ、エアロ切ってもあんまり変わらなかったりするんですけどね。

そしてGF88GTのスコア。
x16




x8




x4




x1




いじった感想、ゲームをする分にもx4程度のリンク(Gen1のx8相当)とGF88GTクラスのグラボがあれば大丈夫だと思います。
驚いたのが、x1でのスコアです。前回では3-4000程度で頭打ちになっていたのですが、今回はそれの倍近く出ました。HW構成が変わっているとはいえ、こんなスコアが出るとは驚きでした。もちろんもたつき、遅延もありませんでした。
x1のグラボがこんなに速いわけがないと思い、ためしにOCを解除してまた




それでもやっぱり6000は出ています。前回の結果からするとこの結果は正直予想外でした。

これはすべての結果を出した後から気になってやったことなので時系列がずれますが、前回のテストに使ったGPUのワンランク上のHD3870でもx1でのスコアをサンプリングしてみました。




Gen2なので前回のx2相当になるので大体4-5000くらいになれば正しいのですが、やはり88GTと同じ程度になりました。


そうなると前回は何がボトルネックになっていたのかという話になるのですが、調べたところ前回使ったP5SD2-VMはSISチップセットを使っていてメモリアクセスがシングルチャンネルとのことだったので、、ためしにメモリをシングルチャンネルにしてCPUをCore2E6420と同じ266*8にして前回に近い状態にしてみました。




CPUとメモリアクセスがネックになっていたのは確かにありますが、それでも前回より成績がいいです。
原因を予想するなら、おそらくSiSのチップセットがNoobだったのでしょう。

今度は退役したP35でテストしてみます。どうでもいいですがEFINITYはメモリスロットの配色がチャンネルAとBで分けられているのが罠があります。他の板と同じように先に同じ色同士にさすとシ ングルチャンネル動作になるのでパフォーマンスが落ちます。分かる人なら気がつくかもしれませんが、自分はどっちの意味で色分けされているのか気になってマ ニュアルを読みました。紛らわしい。

本来なら石もそろえるべきだったのですが、バックパネルつきのCPUクーラーをはずすのはちょっと面倒だったので手元にあったE3300をOCしています。
まあ、L2のサイズが違うだけで殆ど両者で違いはないんですけどね。

構成2 P35チップ@Gen1
M/B MSI P35 Neo3-EFINITY
CPU E3300@3.7GHz
以下同上

ためしにGf8400のスコアを取ってみます。




違うHW上でもCPUが若干遅いですが大体誤差の範囲ですね。

そして88GTのスコア。

x16




x8




x4




x2




x1




Gen2では面倒だったのでやらなかったx2での速度もとってみました。
結果として、Gen2でのx1と同じくらいの速度になりました。それ以外の速度に関しても大体Gen2のリンク速度の1/2での速度という感じになったので、理論的には正しいかと思います。PCI-Eのデータ通信量をモニタするソフトを見つけられなかったので、実際どの程度のデータが流れているかは不明ですが、大体Gen1でもx8程度のリンク速度があればGF88GT程度(今で言うならGF GT440とかRadeon HD5670クラス?)ならグラボの限界近くまで引き出しているようです。
エアロのレスポンスのほうは、88GTだとGen1のx1でも快適に動きます。




実験の結果のとおり、88GTだとx1でも快適に動いてしまったので、それならどのクラスならこの環境でも満足に動くのか気になって試してみましたが、結論としてはGefoなら7600GT-7600GSクラスはほしいなと思いました。




8400GSでもx16であればまあ動くのですが、透過ウィンドウ(Teratermとか)を動かすとなるとこれくらいの能力はほしいです。
ちなみに8400GSはx16でもこの程度です。




ハードウェアの構成が書いていないので一概には言えませんが、一応近い値は出たのでこのページでいうところの3dmark3-4000はあったほうが快適に動くのではないかと思います。
まあ、そんなローエンドグラボいまどき市場になかなかないので、ゲームしないならほとんど気にしなくていいとも思いますが、"快適に高解像度ディスプレイを複数使うためにグラボを買いたいけど中古などで安く済ませたい"という人の目安にでもなればと思います。今ならGF210やらHD5450などが消費電力と性能的と価格的にもいいと思いますが。




まとめ
・エアロを高解像度で使いたいならゲームをしないにしてもある程度の性能はほしい(最低GF9400以上)
・低解像度モニタならべつにGF8400でもかまわない
・もともとの性能があれば(GF8600クラスとか)削ってx1にさしてもサブモニタとしては普通に動く
・Gen2 ならデュアルGPU(GTX295とかHD4870x2とか)や現行ハイエンドGPU以外ならx8でも十分なのでは?
・信頼のIntelチップセット

といったところですかね。そろそろ実験マシンの環境が古くなってきた感が強いですが、常時稼動しているわけでもない上に結構処理も速いので今のところ置き換える予定はないですね。というか古い資産がありすぎて逆に移行できないというジレンマ

おまけ









最初はHD4890を使おうと思ったのですが8ピンコネクタと6ピンコネクタを要求する上に、Zippy P2G-6510Pには6ピンコネクタがないので変換コネクタを合体しまくって使おうと思いましたが怖いのでやめました。一応12V一本から32A取れるので大丈夫だとは思うのですがさすがに燃やしたくはないのでw


予想外の結果や物理的な作業や3dmarkにかかる時間などを含めてかなり長い時間を使ってしましました

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