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RAIDカードではないのですが、600GBのモデル(最下位のもの)が手に入ったのでテストしてみました。
より大きなものについてはhttp://www.storagereview.com/huawei_es3000_v2_aic_pcie_ssd_reviewにて評価されています。


ES3000 V2-600 PCIe SSD Card(600GB)

スペック

  • フラッシュチップ  19/20nm MLCチップ
  • リンク速度 x8@PCI-E2.0
  • FW 638

使われているフラッシュチップ、コントローラCPUなど細かい内容についてはヒートシンクを外してみないとわからないので不明です。
FusionIOのような作りで、NANDフラシュ間を内部RAID5で構成し、よしなに冗長化してくれているようです。また、専用のドライバが必要で、起動ドライブには使えません。
耐久性については、1日に600GBを3回書き込んで、それを5年間保証するということなので600GB*3*365*5=3.2PBほどの書き込みに耐えられるようです。

テスト内容については、デフォルトの状態で他のドライブと同じテストを実行しました。

ベンチマーク結果

スペックシートでは390kIOPS出るらしいのですが、ベンチマークでは57kIOPSと、一歩足りません。もっと別の方法でIOをかければ出るのかもしれませんが、最大IOを出す方法が謎です。

vsP420性能比

一般的なRAIDカードとの差はどうかと気になったので、試しに持っている機器の中でベンチマーク的に一番速いP420のSSD8本で内部フラッシュと同じRAID5を組んだ状態での速度比較をしてみます。
ただ、P420については使っているSSDが最高のものとはいえないので、もっとまともなSSDを使えば性能が伸びる可能性があります。

IOサイズの大きい読みに対してはどうしても内部のフラッシュの並列性から差が開いていますが、読み書きが混ざったとき、及びQD1の書き込みなど、全体的に書き込みの性能が高く出ています。
600GBモデルではなく1.2TBのフルハイトモデルならもっといい値(内部の並列が2倍になるのでざっくり2倍の性能)が出たと思いますが、フルハイトになると2Uなどのサーバに組み込みづらくなるので悩みます。

ちなみにCDMの値はこんな感じでした。大体スペックシートの上限です。

まとめ

どうしても読み込みのトップスピードは最近のNVMeやSSDの並列に負けますが、読み書きが混ざったときの安定性、細かいIOのハンドリングなどの性能は高いようです。

もっとも、これを手に入れた目的がbcacheのキャッシュデバイスをWriteBackで使うことだったので、耐久性や書き込みのIO性能が高いのは重要です。欲を言えばもっと大きい容量のものが欲しかった…。

また、こいつも例に漏れず発熱します。フラッシュチップの寿命にも関わるので、ラックマウントサーバではない一般的なデスク機で使う場合はエアフローに注意してください。


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